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鷺ヶ森の家 断熱工事

観測史上最長を記録した長雨もようやく止み、気がつくともう秋がそこまで来ている
現場から久々に泉が岳が見えました。

ここでは断熱工事の真っ最中です。
断熱工事は大工さんがすることが多いのですが、今回、内部の充填と気密工事を断熱専門業者さんにお願いしました。
実は、断熱気密工事は誰でも上手にできる訳ではなく、施工する人によって大きく精度が変わります。
そして、その精度が断熱性能に直結してしまうのです。
工務店、大工さんにも色々あり、手刻みが得意な大工さん、断熱気密の知識や技術のある工務店それぞれです。
この家は小屋組みを手刻みする技術が要求されたので、刻みの上手な大工さんに入ってもらっています。
色々な大工さん、工務店を知っていますが、正直これらを両立できる工務店はほとんどないと言っても過言ではありません。
なぜだかはわかりませんが、手刻みの大工さんは断熱気密工事を嫌い、断熱気密の得意な工務店は手刻みが苦手という傾向が存在します。
実はそれらは相反するものではなく、全く別の分野の話であり両立できるものなのですが、なぜかこの両派は仲が悪い。
この反目が日本の住宅の質を下げる一因にさえなっているのではないかと思う訳です。
そこで、断熱気密工事は専門業者にお願いして、大工さんはその本分である木工事に集中してもらおうと言う訳です。

で、断熱屋さんの

隙間なくぎっしり入ってます。
しかも早い!
せっかく木工事の技術力のある工務店も断熱工事を嫌うせいでその技術を生かす場が無くなってしまう。
ここは分業化してよいのではないでしょうか。

外部はボード状で付加断熱をしています。

通気層は不要で、ホタテ貝殻からできた材料を直接この上に塗ることができます。
通気層がない分、室内側の防湿シートの施工精度は重要です。

適材適所の適材は材料だけでなく人材も適したところで使うべきと言えるでしょう。

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