屋根コン2021 受賞のご報告
タニタハウジング ウェア主催の屋根のある建築作品コンテスト2021のロングライフデザイン部門で当事務所設計の「Made in Tohokuの家」が グランプリを受賞し、先日授賞式に行って参りました。
(すでにフェイスブックでは報告済みでしたので、しつこくてすみません。)
コロナ禍が少し落ち着いている中、伊礼先生をはじめとする審査員の先生方やなかなか会えなかった仲間たちに会うことができ、有意義な時間を過ごすことができました。
ロングライフ部門は10年以上経過した住宅を対象としており、この住宅は私が12年前に設計したものです。
日頃から、建築の評価は完成した時点ではわからない、時の流れに洗われてなお残ってこそその価値が評価されると考えている自分にとっては、この部門での受賞は意義のあるものでした。
そして、その建築が残るためには耐久性やメンテナンス性、普遍性、あるいは経済原理などが関係しているのはもちろんですが、住宅の場合は特にその家を愛してくれる住まい手の存在が大きいと考えています。
この家は東北出身のご夫婦の東北愛から東北産の素材をふんだんに盛り込んでいます。
宮城県産の杉、東京駅の屋根にも使われている宮城の雄勝石、仙台に唯一残る手すき和紙の柳生和紙、仙台箪笥の職人が塗った漆の洗面カウンター、青森のBUNACOの照明器具、漆喰のつなぎの三陸産のツノ又などなど・・・。
タニタハウジング ウェアの雨樋、スタンダードも秋田工場で生産しているということで、これも東北産のものの一つと言えるかもしれません。
愛する地域の材料を使うことによって愛着形成がされ、結果として長く住み続けられ、長くその土地に残っていくということなのかと改めて感じた次第です。
そういう意味で、この家のお施主様であるFさんに多大な感謝を送りたいと思います。