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塩釜の家 プレゼンしました!


先日、塩釜の家のをしました。
このお客さん、最初にうちの事務所に来てからもう4年も経っていました。
当初考えていた土地に建てることが出来なくなり、そこから土地を探しましたが、何度もあとちょっとのところで決まりませんでした。
それは不動産屋のせいだったり、法規制のせいだったりとそのお客さんのせいではないのですが、奥様が表なことからお祓いに行ったところあっという間に気に入った土地が見つかり、決まりました。
ちなみに私はそう言ったものを信じておりませんので悪しからず。
お客さんの努力の結果だと思っています。

さて、やっと決まったこの土地。
塩釜湾を望む丘の上にあり、何区画か造成した中の最上段にあります。
旗竿状の敷地でアプローチは少し大変そうですが、眺めは良さそうです。

ところが、周辺の区画に2階建ての家が建つと1階からは海が見えないことがわかりました。
お会いした当初はをご希望だったのですが、お客さんもそれに気がついたようで、リスクもお伝えした上で2階リビングにすることになりました。
もう一つ、当初から大きな変化がありました。
ご夫婦の家族として大きな犬を迎えることになったのです。

私自身、かつて一人暮らしにも関わらずゴールデンレトリバーを飼っており、も何度かしているので、これにはモチベーションが上がります。

海の見える犬と暮らす家というのがテーマとして浮かんできました。

鳥瞰図です。
どちらかというと箱型の外観が好みということで、そとん壁の二つの箱を少しずらして重ねたような外観としました。
1階には寝室と水回り。
玄関ドアは犬と一緒に入りやすいように引き戸として、エントランスは秋保石貼りのに足洗い場も設けました。
なぜかお風呂から外に出たいという開放的なご主人(笑)のご希望で浴槽を跨いで外気浴用のデッキに出られるようにしました。
は1箇所しか出入り口を付けられないので、どうやって外に出るかは難しいのですが、上手いアイディアが浮かびました。
さらに!これは夢でもありますが、サウナ好きのご夫婦が将来にサウナ小屋を建てたときに浴室とサウナ小屋がと目隠しの塀を挟んで行き来できるような配置にしました。
このサウナ小屋の位置、敷地の中でおかしな三角形の法面になっており、どう利用すべきか考えあぐねておりました。
法面の高い位置からはギリギリ海が見えるので、海を見ながら外気浴!なんと水風呂もあります。

1階だけでもワクワクするのですが、2階へ。

を上ると大きな開口から塩釜湾と浦戸諸島(?)が見えます。
ダイニング側は全開引き込みサッシで、風景を邪魔するものがなく、バルコニーに出られます。
わずかに一段上がったリビングはには、お客様が購入予定のアイラーセンのplaygroundソファ。
このソファは背もたれのクッションを自由に動かせるので様々な座り方が出来ます。
フロアの中央に配置するのがこのソファのコンセプトに合っています。
今回はこのソファを出発点にして2階フロアを考えました。
もちろんリビングからも海への眺望が広がります。
2階は日当たりも良く、冬の日中は無暖房でも快適そうです。

さらに、2階から梯子のような階段を上ると屋根の上の物見台に出ることができます。
ここからは塩釜の花火大会が見えるそうで、夏の夜に物見台から見る花火はなんとも風流です。

もう一つ、これは実現できるかどうかわかりませんが、2階東西と吹き抜けを囲む壁を縦ログでやってみたいのです。
一般的なログハウスは横に丸太を積み重ねますが、縦ログは四角い柱を横に並べていきます。
同じ断熱性でも蓄熱性の高い素材の方が温度変化が緩やかになることが自邸での生活経験からもわかっています。
断熱性も大事ですが、蓄熱性の高い木材を塊として使うことで表面温度を安定させ、調湿効果も期待できると考えました。

これから実施設計ですので、着工はだいぶ先になりますが、楽しみな家です。

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