エコハウス大賞シンポジウム
2月6日に日本エコハウス大賞のシンポジウムが新宿OZONEであり、受賞者として招待されましたので行ってきました。
エコハウス大賞の審査員の5人の先生と前回大賞のモルクス建築社佐藤さんがリレーで発表すると言う形式でした。今、彼らの考えている事がわかり有意義でした。
例えば、松尾先生はもはや温熱は当たり前で建物の劣化対策に興味がシフトしているようでした。
モルクス佐藤さんは、昨年竣工した自邸の紹介。オフグリッドで新しい生活の仕方を発見したというような内容でした。
西方先生も昨年末竣工した自邸の紹介。佐藤さんと西方さんは温熱性能が行くところまで行ったと言う感じです。
前先生のテンポのいいプレゼンテーションは、初めてでしたが、超高速ながら非常にわかりやすかった。建築の様式としての環境建築というのは、そろそろ終わるのではないかという意見が印象的でした。環境に呼応する建築が当たり前になるという事でしょうね。
さて、私の心の師である伊礼先生、堀部先生はどのような話しかと言うと、お二人ともちょっと共通しています。
堀部先生のプレゼンの中で印象的だったのは、「建築の中の性能部分はアップデートされていく、しかし、人、文化、思想、風景、記憶などの部分はアップデートできない」という事でした。
また、伊礼先生は性能の先に見えるものという内容でした。
おそらく、お二人ともかつては温熱性能よりはより抽象的なものを探求されていた、しかし、最近は温熱性能にも力を入れていらっしゃる。
その部分が変わっても普遍的なもの変わってはいけないものへの危惧をお持ちなのではないかと思いました。
シンポジウム後の懇親会で伊礼先生とお話しさせて頂いた時も、「自分の設計の芯にあるものは常に磨いていかなければならないよ。」という主旨のお言葉をいただきましたが、それがまさにそういうことなのだろうと思いました。