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富沢の家2 OPEN HOUSEのご報告

先週末に行われた「」のOPEN HOUSEにお越し頂いた皆様ありがとうございました。
遅ればせながら御礼申し上げます。

スリッパ出しや手袋渡しまで一人でやるワンオペで、ゆっくりとお話しできなかった方はごめんなさい。
自分もお昼ご飯を食べる時間が無く、買っておいたサンドイッチを来場が途切れた隙に外で食べているところを次にやってきたお客さんに見られたりと反省することしきりです。

当日は外気温10℃を下回るまぁまぁの寒さでしたが、昨日まで工事をしていた室内、無暖房状態で、朝玄関のドアを開けたとき17℃とまったく寒さは感じませんでした。
外は寒いながらもお天気はよかったので、何もしなくてもお昼頃には室内は23℃くらいまで暖かくなりました。
巷の住宅展示場では暖房をフル稼働して展示していますが、暖房を使わなくても暖かい家を体感して頂けたのは良かったと思います。
ご主人のたっての希望で入れたかっこいいが目立っていたのですが、暖房というよりは炎を鑑賞する道具になってしまうかもしれません・・・。

今回は土曜日一日の見学会でしたので、見逃された方も多かったかもしれません。
そんな方のためにダイジェストで見どころをご紹介します。

木との外観
サイディング貼りの家が立ち並ぶ中異彩を放っていますが、経年変化で味わいが出るはず。
外壁は杉板をすのこ状に貼ると言う手法ですが、空気の通りが良く乾きやすいので耐久性は高いです。
塗装はカナダの国立公園の木製看板等にも使われているウッドロングエコという塗料(天然防腐剤?)を塗っていますが、しばらくするとシルバーグレーに変化するので、屋根の色ともより馴染むと思います。
白い漆喰の部分はインナーバルコニーとバルコニー、車庫内部の収納です。
夏と冬の太陽高度を考慮して庇をせり出しているので、冬は南側のの屋根を飛び越えて日射を得ることができ、夏は太陽の陽射しを遮ります。
庇を支える袖壁は庇では遮ることのできない西日を室内に入れないための工夫であり、それらをデザイン的にまとめています。

リビングダイニング。
手前がリビングで大きな窓のある側がダイニングです。
ちょうどペンダントが下がっているあたりに大きなダイニングテーブルが置かれます。
家族の団らんは食事が中心とのことで、より明るい側がダイニングとなりました。
そしてこれが薪ストーブとは思えないおしゃれなフォルムの薪ストーブ。
WHAMというメーカーで、仙台ではDLDが取り扱っています。
鉄骨のともマッチしています。
炉台はしつこさを感じさせないように透明なガラスを使っています。

リビングダイニングを反対側から見たところです。
北側のリビングの窓は高さを抑えて水平方向に広がるようにしています。
その上には壁付けの本棚。
その下にソファが置かれます。
大きく吹き抜けたダイニングとは対称的に少し籠った感じで読書に耽るにはいいでしょう。
収納の下にちらりと見えているのは床下に置いた(ルーバー取り付け前)。
平日の朝は忙しく、薪ストーブの火をつけたりできないかもしれません。
そんな時はエアコンのタイマーをセットしておけば家が冷えることもありません。
実は私の家も薪ストーブとのハイブリッドなのです。
明け方エアコンがタイマーで起動、室内に陽射しが入ってきたらOFF、日中は無暖房、日が暮れたら寝るまで薪ストーブ→またはじめに戻る、のサイクルです。
薪ストーブと併用する場合はこのサイクルが一番燃費が良いように思います。

で、その団らんの中心となる食事を作る
今回はオーダーとなります。
ワークトップはセラミック製のデクトン。
私も初めて使いましたが、国産システムキッチンではクリナップの上位機種でのみ使われています。
はじめは防水性のあるモルタルので計画していたのですが、油染みが酷いとの情報でこちらになりました。
ミーレの食洗機も入っています。
奥様はほとんどのものを手づくりされるためキッチンに立つ時間がとても長いとのことで食洗機の導入を熱望していました。
日本ではまだ贅沢品の感のある食洗機ですが、もし現在お湯を使って手洗いをしているのであれば食洗機の方が経済的です。
洗い方にもよりますが、食器を手洗いすると60~100リットルくらいの水を使います。
それをすべてお湯でやっているとしたら、相当のエネルギーを使っていることになります。
この食洗機は内部でお湯を沸かすための電力は使うものの、使うお湯はわずか10リットル程度。
水道代と合わせて考えるとかなりの節約になります(機器はちょっと高いですが)。

手帳を見返してみると、この家のクライアントと出会ったのは2017年の7月でした。
ファーストプランからの大きなプラン変更など産みの苦しみを経て2年4ヶ月。
ようやく完成です。
これからはクライアント家族がこの家を育てて行ってくれることでしょう。

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