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長町のコートハウス プレゼン

クリスマスはクライアントへのクリスマストならぬプレゼンテーションでした。
コートハウスとはのある家のことです。
コートハウスという形式ありきでプランをすることはありませんが、今回は必然性があってコートハウスとなりました。

・敷地が南北に細長い。
・クライアントは(ほぼ)を希望。
・周りは密集地

といったのが主な理由です。

その他に敷地の南西には高層マンションがあり、冬の午後1時過ぎにはこの敷地にその影を落とします。
ちなみに南側には駐車場を隔てて2階建ての住宅が建っています。

それらの敷地条件とクライアントの要望をミキサーにかけて味を整え、熟成させて形にしたのがこちら。

逆コの字型平面、一部2階建。
南側の2階建ての影を避けるために配置を敷地の北に寄せつつ、西から回ってくる高層マンションの影の影響を受けにくい東寄りに大きな窓を配置。
高い位置からも吹き抜けを介して日射を取り込みます。

西側は私道です。
こちらからのファサードはこんな感じ。

通りからは中の様子がわからないように少々閉鎖的です。
の組み合わせ。
木の板を貼ったポーチ脇には植栽を施して閉鎖的な印象を緩和します。
RCの壁の向こうはバスコートとサービスヤードがあり、サービスヤードにはガラスの屋根がかかっています。

内部はとても開放的です。

高断熱高気密のため開放的な空間や大きな吹き抜けでも家中ほとんど温度差なく過ごせます。
このおかげで従来のように細かく部屋を仕切る必要がないため、全体の床面積が小さくても広々と過ごすことができます。
ちなみにこの家の床面積は28坪です。

平面プランはこの通り。

歳をとってから1階だけで生活が完結するように、主寝室は中を挟んでリビングの向かいにあります。
玄関を入ると外観からは想像がつかない中庭が広がります。
寝室と2階建て棟を水回りで繋いでいます。
子供室とワークスペースのみ2階にあります。
リビングの掃き出し窓は壁の中に完全に引き込まれて中庭との連続性が生まれます。

中庭はこんな感じ。

手入れが大変だったり、奥様が虫が苦手とのことから植栽少なめです。
地元秋保石の石畳を縁側状のが囲むようにしました。
植栽は隣家との境界に寄せて、木の塀と共に中庭のプライバシーを確保します。
寝室とリビングをつなぐ中庭に面した開口は、隣家2階と視線がぶつからないように高さを1.5mほどに抑えてあります。
室内側からは庭しか見えないため、密集した住宅地にいるのを忘れてしまうでしょう。

嬉しいことに、先ほど、クライアントからこの案でお願いしますとの連絡がありました。
ファーストプランで決まるとモチベーションが上がります。
(逆にファーストプレゼンテーションがボツになるとモチベーションは下がります。)
いい家になると思います!

1月提出を目標にすでに次の案件をプランニング中です。

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