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東松島の家 進行中

だいぶ前に案を紹介した東松島の家の工事が進行中です。
調べてみたらプレゼン案は1年以上前でした。
相変わらずペースがスローですみません。
当初、年内完成予定だったのですが、実は基礎工事直後に予定していた大工さんが突然病気になってしまい、代わりの大工さんを手配するのに時間がかかってしまいました。
業界的には本当に職人不足で困ったものです。
病気の大工さんも早く良くなってまた一緒に仕事がしたいものです。

上棟直後の写真です。
まるで大小の家が並んでいるように見えますが、この二つの屋根は、間にある勾配の緩い屋根でつながっています。
この家は息子さんご夫婦とそのお母様が一緒に暮らす家なのですが(なんという親孝行なのでしょう)、お互いある程度独立した生活を送れるように生活空間を分けた結果が外観に現れています。
この屋根自体が親子のようにも見えますね。
白いシートは雨養生のためのシートで、実際にはソリテックスという黒いシートを貼ります。
このソリテックスはよく見かける防風透湿シートよりもはるかに耐久性の高いもので、今回はをすのこ状に貼るために専用のシートを貼ります。

内部です。
大きなが入り、壁のを入れ終わったところです。
冬ですが、南からの太陽が部屋の奥まで入っているのがわかります。
冬の晴れた日の日中は暖房が要らないでしょう。
もちろん、暑くならないように夏は庇で日射をさえぎります。

屋根面です。
先ほどの写真ではまだ屋根の断熱が終わっていませんでしたが、屋根面にを30cm吹き込んだところです。
吹き込み密度32kg/m2とパンパンに吹き込まれています。
このくらいあると夏でも2階の天井や屋根の直下でもほとんど熱を感じることがありません。
これで断熱気密工事が完了したのでを行います。

全ての窓を閉め切った状態で、巨大なバズーカ砲に換気扇が付いたような機械で家中の空気を吐き出します。
出ようとする空気は入ってくる空気がなければ外に出ることができません。
それが換気扇の抵抗となるので、その抵抗の強さを測って家全体でどのくらいの隙間があるかを計算によって出すわけです。
最近は一緒に仕事をしている工務店や大工さんも要領を得て、毎回きちんと気密は取れているのですが、そこは油断せず全ての現場で気密測定を行なっています。
断熱も気密も図面に書いただけでは絵に描いた餅になりかねませんので試験をするわけです。

結果はC値という値で示します。
今回はC値0.1cm2/m2となかなか高い気密性となりました。
これはつまり床面積1m2あたり0.1cm2の穴しかないということを示しています。
気密の目的についてより詳しく知りたい方は以前書いたブログをご覧ください。

高断熱高気密の家では、従来の家に比べて上棟してからここまでの時間がかかります。
やっとここまできた感じですが、ここからは大工さんが内部の造作工事と外壁の木材貼りをしていきます。
完成まであと2ヶ月ちょっと、果たして間に合うのか?
予定通り完成した暁にはも行いたいと考えています。

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