BLOG

弓ノ町の家上棟!

市青葉区小田原弓ノ町で工事中の家が上棟しました。
西隣は4階建て保育園、東隣は3階建ての店舗併用住宅にはさまれて建っております。
町場につき防犯のため、上棟後すぐにシートでぐるっと覆われてしまったので、外から中の様子を見ることはできません。

足場の上から見るとこんな感じ。いかに周囲を包囲されているかがわかります。
片流れの屋根が中央に向かって下っています。
屋根の勾配は回りを囲まれた敷地でも日照を得るためにこのようになっています。
屋根と屋根の間にちょっとだけ坪が見えていますが、これも狭くて回りが壁に囲まれた敷地でもなんとか光を取り入れ、緑を見ようという工夫の結果。

内部から坪庭(=)を見るとこんな感じ。
足場がかかっている所が坪庭です。
リビングは2階ですが、1階に対してはこの部分がライトウェル(=光の井戸)となります。

普段、敷地や景観に恵まれている敷地では中庭は作りません。
本物の自然の景色を眺める方がいいに決まっていますから。
ですが、過密した分譲地や街中では外に開いても見たくないものばかりが目に入ります。
そういう場合、中庭というのは有効な方法のように思います。
決して中庭ありきでプランするものではありません。
見た目だけ、かっこだけではなく、プランには必ず環境的妥当性があるべきなのです(ここでの環境とは広義の「環境」です)。

そういえば、僕が住んでいたのフェズもほとんどの家が中庭式でした。
街路は土色の高い壁にはさまれているのですが、中に入ると別世界。
中央に中庭があり、緑や噴水があります。
ここでの中庭は外観から貧富の差がわからないようにという社会的配慮だけでなく、どうしが接した狭い敷地で内部に光を取り込み、中庭を吹き上がる風で涼を得ようという環境装置でもありました。

ページトップへ